「ぶちくらせ」という言葉

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サッカー応援・サポーター

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最後の投稿からだいぶ時間が経ってしまいました。
久しぶりの投稿です。

さてさて、
ここ最近、話題になっている、北九州のプロサッカーチームの応援で、地元サポーターが横断幕での掲示と共にコールする「ぶちくらせ」という言葉。

クラブチーム側としては、「クラブが掲げる理念に照らせば、今回の『ぶちくらせ』の表現は、感受性豊かな子どもたちにスタジアムという空間で、技を競い、勝負に拘りながらも相手をリスペクトし、フェアな戦いを表現するというスポーツの価値を体感してもらうためには不適切な表現」という見解を示して、コールに「ぶちくらせ」という言葉を使用しないように要請しているらしい。

北九州市民や一部のファン・サポーターからも「ぶちくらせ」の使用中止を求める意見が多く寄せられているとか。
でも、当の地元サポーターは、他の「息の根止めろ」のコール使用中止は受け入れたものの「ぶちくらせ」については相当な想い入れがあるのか、意地なのか解らないけど、使用を継続する という意思表示らしい。

ただ、この件を扱うニュースの解説を見ると、「ぶちくらせ」という言葉を「倒せ」という意味合いと説明していて、ほとんど本来の意味合いの表現が解説されていない。

もし、本当に「倒せ!」という、”相手に勝て!” という漠然とした意味だけを感じさせる言葉なら、勝負事の応援としては必ずしも不適切な言葉とは取られないかもしれない。

だけど、熊本から移り住み約25年間北九州市に住んでいる私の感覚では、「ぶちくらせ」の最も的確でズバリ意味している直訳としては「ボコボコに(相手が立てなくなるほど強く)殴れ!」という意味。
世の中でこの言葉が実際に発せらる ほとんどのケースでは、こういう意味だと思う。
たまに、別意で「勝て!相手を倒せ!」という意味で、勝負事の応援に使われることがあるのかもしれないけど、それは一部の人が流用して使用する例であって、誰もかれもが言う言葉ではない。
少なくとも、おじいちゃんも おばあちゃんも お父さんも お母さんも 小さい子どもたちも みんなで コールする 一般的な応援の言葉ではないと思う。

本来の意味としては、やはり、えげつないほど ボコボコに殴る ということで、怒りの感情を相手にぶつけるように殴って、強いダメージを与えて、相手をひれ伏せさせる ことを目的とする言葉に感じられます。
あくまで、私の受ける言葉のイメージですが。25年間の北九州暮らしではそのように感じ取れています。
少なくとも大阪弁で言うところの「どつく」のように単純に 殴る とか 叩く とかいう意味でもないし、単純に相手に 勝つ とか 倒す とかという意味でもないと思います。

元々、そういう使われ方をされている言葉だけに、サポーターの方々が応援の際にどのような気持ちでコールしていても、元の言葉の意味をゼロにすることはできないのだと思います。
やはり、本来の意味を感じてしまい不快に感じる人も多いだろうし、中には本来の意味でコールしているサポーターの方もいるのかもしれません。
清々しい(実際にはえげつない競り合いを闘っているのだと思いますが)スポーツマン精神やフェアプレーを讃えながらサポーターが応援する、その想いに選手たちが応えてくれる。
そんなクラブチームと地元サポーターの一体感や、応援することの喜びや、スポーツ選手への憧れを、子どもたちが感じ取って成長して欲しい。
そんな場で、子供からお年寄りまで みんなで合唱するコールとしては、やはり、適切ではない言葉のような気がしますね。
これは あくまで私の感想ですが。

ま、私の感想は抜きにしても、
そもそも 市民やファン・サポーターの中からも、クラブチーム側からも、”使用しないで欲しい” と要望している言葉なのに、それを頑なに受け入れず、使い続けて、その言葉をコールすることが地元愛だと言ってコールを止めないサポーターの方々は、一体、誰を応援しているんでしょうね。

地元や市民やクラブチームを想い、応援するのなら、嫌がられる言葉は使用しない方が良いと思いますが・・・
こんな状況で「ぶちくらす!」という言葉をコールすることに執着することが、本当に地元愛なんでしょうか・・・
それが本当に選手たちの背中を押す応援となるのでしょうか・・・

誰かのための応援ではなく、いつの間にか、別物になっている気がしますね。
ただただ、自分たちの表現の場になってしまっては、本来の目的から離れてしまいますね。

誰かを応援するということ、北九州市民としての誇り、地元愛、それを形にして示すのは難しいのかもしれませんが
もう一度、その あり方を見直す時 なのかもしれませんね。
そしたら、もっと強力なサポーター、強いチーム、強い街になれるのかもしれません。

私は、スタジアムで応援するわけでないので、現場で汗水流して声を張り上げて応援しているサポーターの方々に偉そうなことは言えませんが、北九州市の一市民としては、こんなことを感じてしまう。
というお話でした。

Kazuhiro Ueno

Kazuhiro Ueno

上野 和宏
スタジオディーピーアイ株式会社 代表取締役 / プロダクトデザイナー / クリエイティブディレクター
JIDA(公益社団法人 日本インダストリアルデザイナー協会) 正会員

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